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白髪が黒に戻ることはありますか?最新研究が明かす驚きの真実

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鏡を見るたびに増えていく白髪。「一度白くなった髪は、もう二度と黒くならないのだろうか」——そんな諦めにも似た気持ちを抱えている方は多いのではないでしょうか。

しかし、近年の科学研究によって、この常識が覆されつつあります。結論から言えば、特定の条件下では、白髪が黒髪に戻る可能性があることが科学的に確認されています。

今回は、白髪のメカニズムから最新の研究成果、そして黒髪を取り戻すためにできることまで、詳しく解説していきます。

そもそも白髪はなぜ生えるのか

黒髪が白髪に変わるメカニズムを理解するには、まず髪の色がどのように決まるのかを知る必要があります。

実は、生まれたばかりの毛髪は無色、つまり白色なのです。髪の色を決めているのは「メラニン色素」という物質で、これが髪に含まれることで黒やブラウンといった色がつきます。メラニン色素には「ユーメラニン」と「フェオメラニン」の2種類があり、その量とバランスによって、私たちの髪色は決まっています。

このメラニン色素を作り出しているのが「メラノサイト(色素細胞)」です。メラノサイトは毛根部分に存在し、「チロシナーゼ」という酵素の働きによって、アミノ酸の一種である「チロシン」をメラニン色素に変換します。この色素が毛髪に取り込まれることで、私たちの髪は黒く見えているのです。

白髪が生じる原因は、主に以下の3つのパターンに分けられます。

まず1つ目は、メラノサイト自体が減少したり、なくなってしまうケース。2つ目は、メラノサイトは存在するものの、その機能が低下してメラニンを作れなくなるケース。そして3つ目として、最近の研究で明らかになったのが、メラニン色素は作られているにもかかわらず、それが髪まで運ばれないというケースです。

この3つ目のパターンは、いわば白髪化の「初期段階」にあたります。この段階で適切なケアを行えば、白髪の進行を食い止めたり、場合によっては黒髪に戻せる可能性があるのです。

白髪が黒髪に戻った!驚きの研究結果

「白髪は不可逆的なもの」——長らくそう信じられてきました。しかし、2021年に発表された米コロンビア大学などの研究チームによる論文が、この常識に一石を投じました。

この研究では、14人(9〜65歳)の健康な参加者から397本の毛髪を収集し、1本1本の毛髪の色素沈着パターンを高精度でデジタル化して分析しました。毛髪の根元から毛先までの色の変化を256段階の濃度値として数値化するという、非常に精密な手法が用いられたのです。

その結果、驚くべき発見がありました。一度白くなった毛髪が、再び黒く色づく「再色素化」という現象が、複数の参加者で確認されたのです。つまり、白髪は完全に不可逆的なものではなく、条件次第では元の黒髪に戻る可能性があることが科学的に実証されたのです。

研究チームはさらに、参加者の生活ストレスと毛髪の色の変化を照らし合わせて分析しました。すると、ストレスが高まった時期に白髪化が進み、ストレスが軽減された時期に再色素化が起きる傾向が見られたのです。

この研究により、人間の白髪化現象が完全に一方向に進むものではなく、少なくとも一部は可逆的であることが明らかになりました。これは、老化そのものに対する私たちの理解を変える可能性のある、画期的な発見と言えるでしょう。

ストレスと白髪の深い関係

「ストレスで白髪が増えた」という話をよく耳にしますが、これは科学的にも裏付けられています。

2020年にNature誌に掲載されたハーバード大学の研究では、ストレスが白髪を引き起こすメカニズムが詳しく解明されました。

私たちがストレスを感じると、交感神経が活性化し、「ノルアドレナリン」という神経伝達物質が放出されます。このノルアドレナリンが毛根に到達すると、メラノサイトの元となる「色素幹細胞」に影響を与えます。

通常、色素幹細胞は毛根の「バルジ領域」と呼ばれる場所に静かに存在し、必要に応じてメラノサイトに分化します。しかし、ストレスによってノルアドレナリンが大量に流れ込むと、幹細胞が一気にメラノサイトへと変換されてしまいます。

その結果、一時的には大量のメラニン色素が作られますが、その後、幹細胞のストックが枯渇してしまい、新しいメラノサイトを供給できなくなります。こうして、次に生えてくる毛髪は色素のない白髪になってしまうのです。

しかし、前述のコロンビア大学の研究が示すように、ストレスが解消されれば、この過程が逆転する可能性もあります。特に、白髪化がまだ初期段階で、幹細胞が完全に枯渇していない場合は、黒髪に戻る可能性が高いと考えられています。

年齢による制限はあるのか

ここで一つ重要な点があります。白髪が黒髪に戻る可能性は、年齢によって異なるということです。

コロンビア大学の研究チームは、再色素化が確認されたのは主に若い参加者だったと報告しています。これは、加齢に伴う白髪化と、一時的なストレスによる白髪化では、そのメカニズムが異なるためと考えられます。

研究チームは、白髪化には「閾値(いきち)」のようなものがあるという仮説を立てています。髪の毛は時間とともに「老化因子」を蓄積していき、一定の閾値を超えると白髪化が生じます。若い人の場合、この閾値にまだ達していないため、ストレスなどの一時的な要因で白髪になっても、その要因が取り除かれれば黒髪に戻る余地があります。

一方、高齢者の場合、すでに老化因子が閾値を大きく超えているため、たとえストレスが解消されても、黒髪に戻ることは難しいとされています。

ただし、これは希望がないという意味ではありません。白髪化の進行を遅らせたり、新しく生えてくる髪をできるだけ黒く保つためにできることは、年齢を問わず存在します。

黒髪を守るための栄養素

髪の色を維持するためには、適切な栄養摂取が欠かせません。特に、以下の栄養素がメラニン生成に深く関わっています。

まず重要なのが「チロシン」です。チロシンはアミノ酸の一種で、メラニン色素の原料となります。肉、魚、大豆、乳製品などのタンパク質を摂取すると、体内でチロシンが生成されます。チーズ、牛乳、納豆、豆腐、たらこ、アーモンド、バナナなどに多く含まれています。

次に「銅」です。銅は、チロシンをメラニンに変換する酵素「チロシナーゼ」を活性化させる役割を担っています。銅を多く含む食材としては、牡蠣、レバー、干しエビ、ほたるいか、ナッツ類、大豆、パルメザンチーズなどがあります。

「ビオチン」も見逃せません。ビオチンはビタミンB群の一種で、皮膚や粘膜、髪、爪の健康維持に深く関わっています。きのこ類、肉類、魚介類、卵類、種実類など多くの食品に含まれており、バランスの良い食事を心がけていれば不足することは少ないでしょう。

「亜鉛」も髪の健康に重要なミネラルです。亜鉛は細胞分裂や新陳代謝に関わり、健康な髪の成長をサポートします。牡蠣、牛肉、卵、納豆などに多く含まれています。

そして「ヨード」も忘れてはなりません。海藻類に多く含まれるヨードは、メラノサイトの働きを活発にし、メラニン色素の生成を促進します。昆布、わかめ、ひじき、のりなどを日常的に取り入れることで、効率的に摂取できます。

ただし、特定の栄養素だけを過剰に摂取しても効果は限定的です。大切なのは、バランスの良い食生活を送ること。無理なダイエットや極端な食事制限は、髪の健康にも悪影響を及ぼします。

生活習慣で白髪を予防する

栄養面だけでなく、日々の生活習慣も白髪に大きく影響します。

何より重要なのが「ストレス管理」です。前述の通り、ストレスは白髪の大きな原因となります。完全にストレスを避けることは難しいですが、自分なりのストレス解消法を見つけ、こまめに発散することが大切です。趣味の時間を作る、適度な運動をする、十分な睡眠を確保するなど、自分に合った方法でストレスをコントロールしましょう。

「睡眠」も非常に重要です。睡眠中には成長ホルモンが分泌され、髪を含む体の細胞の修復・再生が行われます。睡眠不足が続くと、この修復機能が低下し、髪の健康にも悪影響を及ぼします。できるだけ規則正しい睡眠習慣を心がけましょう。

「適度な運動」も効果的です。運動は血行を促進し、頭皮に十分な栄養を届ける助けになります。また、運動はストレス解消にも役立ちます。激しい運動である必要はなく、ウォーキングやストレッチなど、継続しやすいものを選ぶのがおすすめです。

「頭皮ケア」も忘れずに行いましょう。頭皮マッサージは血行を促進し、毛根に栄養を届けやすくします。シャンプー時に指の腹で優しくマッサージするだけでも効果があります。

また、「喫煙」は髪の健康に悪影響を及ぼすことがわかっています。喫煙は血管を収縮させ、頭皮への血流を妨げます。白髪予防の観点からも、禁煙を検討する価値はあるでしょう。

白髪が黒髪に戻る可能性をどう捉えるか

最新の研究により、白髪が黒髪に戻る可能性が科学的に示されました。しかし、これを「すべての白髪が治る」と解釈するのは早計です。

現時点で明らかになっているのは、特定の条件下で、特に若い人において、一時的なストレスなどが原因の白髪は黒髪に戻る可能性があるということです。加齢に伴う白髪については、残念ながら、現在の科学では完全に元に戻す方法は確立されていません。

ニューヨーク大学の研究者は、メラノサイト幹細胞の動きをコントロールできれば、将来的には白髪を元に戻したり予防したりする方法が開発される可能性があると述べています。しかし、それが実用化されるまでには、まだ多くの研究が必要です。

「白髪を黒髪に戻す」と謳うサプリメントや製品も市場には多く出回っていますが、その効果については慎重に判断する必要があります。FDA(米国食品医薬品局)など公的機関の承認を受けていない製品については、過度な期待は禁物です。

まとめ

白髪は老化の自然な現象であり、それ自体は決して恥ずかしいことでも、隠すべきものでもありません。むしろ、経験や知恵の象徴として、ポジティブに捉える文化も世界中に存在します。

とはいえ、できるだけ黒髪を長く保ちたいという願いも自然なものです。そのためにできることは、バランスの良い食生活、適度な運動、十分な睡眠、そしてストレス管理といった、健康的な生活習慣を心がけることです。

最新の科学研究は、白髪が必ずしも不可逆的でないことを示しています。これは、私たち自身の生活習慣によって、髪の健康をある程度コントロールできる可能性があるということでもあります。

白髪を気にしすぎてストレスを溜めるよりも、日々の生活を楽しみながら、できる範囲で髪に良い習慣を取り入れていく——そんなバランスの取れたアプローチが、結果的には最も効果的な白髪対策になるのかもしれません。


参考文献

  • Rosenberg, A. M. et al. (2021). Quantitative mapping of human hair greying and reversal in relation to life stress. eLife, 10, e67437.
  • Zhang, B. et al. (2020). Hyperactivation of sympathetic nerves drives depletion of melanocyte stem cells. Nature, 577(7792), 676-681.
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