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ためしてガッテン流|タオル1枚で血圧が平均13.6mmHg下がった科学的根拠のある方法

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健康診断で血圧の数値を指摘されたことはありませんか。日本では推定4300万人もの人が高血圧に悩まされていると言われています。血圧が高いと、心筋梗塞や脳卒中といった命に関わる病気のリスクが高まるため、早めの対策が必要です。

しかし、いざ運動療法を始めようとしても、毎日30分以上のウォーキングを続けるのは難しいという方も多いでしょう。天候に左右されたり、膝や腰に不安があったり、仕事が忙しくて時間が取れなかったり。そんな悩みを抱える方に朗報です。

NHKの人気番組「ためしてガッテン」で紹介され、大きな反響を呼んだ血圧改善法があります。それが、フェイスタオル1枚あれば自宅で簡単にできる「タオルグリップ法」です。1日わずか10分程度、タオルを握るだけで血圧が下がる効果が期待できるこの方法は、科学的な根拠に基づいた画期的な健康法として注目を集めています。

タオルグリップ法とは何か

カナダ生まれの血圧改善法を日本流にアレンジ

タオルグリップ法の原型となったのは、カナダのマックマスター大学のフィリップ・ミラー博士が開発した「ハンドグリップ法」です。この方法は、デジタル握力計を使って自分の最大握力の30%の力で握る運動を行うというもので、世界中の高血圧治療の専門家から注目を集めました。

アメリカ心臓学会の研究チームは2013年、過去に発表された約1000件もの高血圧の代替療法に関する研究を分析しました。その結果、医学的に効果が認められたのはわずか2つだけ。それが有酸素運動とハンドグリップ法でした。つまり、ハンドグリップ法は数ある健康法の中でも、科学的に裏付けられた信頼できる方法なのです。

しかし、専用のデジタル握力計を購入するのはハードルが高いもの。そこで、日本の循環器専門医である久代登志男先生(日野原記念クリニック所長)が、誰でも手軽に実践できるようにアレンジしたのがタオルグリップ法です。自宅にあるフェイスタオル1枚で、本格的な血圧改善運動ができるこの方法は、2014年3月26日にNHK「ためしてガッテン」で紹介され、大きな反響を呼びました。

アメリカ心臓学会も認めた科学的根拠

ハンドグリップ法は、アメリカ心臓協会の運動療法ガイドラインにおいて「グレードⅡB」という評価を受けています。これは「さらなるデータの蓄積が求められるが、おそらく推奨できる」という位置づけで、完全に確立された療法ではないものの、一定の科学的根拠があることを示しています。

実際、複数の研究論文でハンドグリップ運動による降圧効果が報告されており、その効果は降圧薬に匹敵するレベルだとする研究者もいます。もちろん、薬物療法に完全に取って代わるものではありませんが、補助的な治療法として、あるいは軽度の高血圧に対する予防策として、十分に価値のある方法と言えるでしょう。

なぜタオルを握るだけで血圧が下がるのか

鍵を握る「一酸化窒素」の働き

タオルグリップ法がなぜ血圧を下げる効果があるのか、そのメカニズムを理解することは、継続的な実践のモチベーションにもつながります。

タオルグリップ法の効果の中心にあるのが、「一酸化窒素(NO:エヌオー)」と呼ばれる物質です。一酸化窒素は大気汚染の原因となる有害物質として知られていますが、実は私たちの体内で産生される一酸化窒素は、まったく異なる役割を持っています。

血管内皮細胞から産生される一酸化窒素は、血管を拡張させる重要な働きをする物質なのです。この発見は非常に画期的で、カリフォルニア大学ロサンゼルス校のルイス・J・イグナロ博士らの研究チームは、一酸化窒素の血管拡張作用に関する研究で1998年にノーベル医学・生理学賞を受賞しました。

握る・緩めるの繰り返しが生み出す効果

タオルグリップ法では、「握る」と「緩める」という動作を繰り返します。この単純な動作が、体内で次のような変化を引き起こします。

握っているとき:前腕の筋肉が収縮し、血管が圧迫されます。その結果、血流が一時的に低下した状態になります。

緩めたとき:筋肉の収縮が解けて血管への圧迫がなくなり、一気に血液が流れ込みます。この瞬間、血管の内壁に血流による「剪断応力(シアストレス)」と呼ばれる力が加わります。

この剪断応力が血管内皮細胞を刺激すると、一酸化窒素合成酵素という酵素が活性化し、一酸化窒素の産生が促進されるのです。研究によれば、ハンドグリップ運動後の血管拡張の約70%が一酸化窒素に依存していることが明らかになっています。

産生された一酸化窒素は血液に乗って全身を巡り、血管を動かしている平滑筋を弛緩させます。その結果、血管が柔らかくなり、拡張して、血圧が持続的に低下するというメカニズムです。

前腕が効果的な理由

タオルグリップ法が前腕を使う運動である点も、実は理にかなっています。前腕には多くの動脈が通っており、この部分で一酸化窒素を効率的に産生することで、全身への効果が期待できるのです。手は「第三の心臓」とも呼ばれ、血液循環において重要な役割を果たしています。

さらに、タオルグリップ法による血圧低下のメカニズムは、一般的な降圧薬とは異なる経路で作用します。そのため、降圧薬を服用中の方でも併用可能であり、相乗効果が期待できるとされています。ただし、実際に併用する場合は必ず主治医に相談してください。

タオルグリップ法の具体的なやり方

準備するもの

必要なものはたった1つ。フェイスタオル1枚だけです。サイズは一般的なもので、およそ34センチ×85センチ前後のものが適しています。タオルの素材や厚さは特に問いませんが、握りやすいふわふわとした質感のものがおすすめです。

タオルの準備方法

手順1:タオルを正方形に近い形になるよう折りたたみます。横に2回、縦に1回折るのが基本です。

手順2:折りたたんだタオルを、端からくるくると巻いて筒状にします。このとき、やや緩めに巻くのがポイントです。きつく巻きすぎると、適切な太さにならない場合があります。

手順3:握ったときに親指と他の指がつかない程度の太さに調整します。これが最大握力の約30%に相当する力で握るために最適な太さです。

実践方法(基本の動作)

ステップ 動作 時間 ポイント
1 タオルを握る 2分間 指先が少し白くなる程度の力で握る。親指と他の指が触れないように
2 タオルを置いて休憩 1分間 完全に力を抜いてリラックスする
3 反対の手で同じ動作 2分握る+1分休憩 左右交互に行う
4 1セット目と同じ手順を繰り返す 両手で計2セット 合計で約10〜11分の運動になる

実践時の注意点

握る強さ:最大握力の30%程度が目安です。強く握りすぎると血圧が急上昇するリスクがあり、弱すぎると効果が得られません。具体的には、指先が少し白くなる程度、あるいは軽く力を入れているが、まだ余力があると感じる程度の力加減が適切です。

呼吸:握っている最中もきちんと呼吸を続けることが重要です。息を止めてしまうと血圧が上がってしまうため、自然な呼吸を心がけてください。

姿勢:座っていても立っていても、どちらでも構いません。握った手を下に垂らしていても大丈夫です。リラックスできる姿勢で行いましょう。テレビを見ながら、音楽を聴きながらなど、ながら運動として実践できるのもこの方法の魅力です。

頻度:1日1回、週に5回程度を目安にします。毎日連続して行うよりも、適度に休息日を設けることが大切です。例えば、月・火・水曜日に実践したら木曜日は休み、金・土曜日に実践したら日曜日は休むというパターンが理想的です。

実際の効果はどれくらいあるのか

ためしてガッテンでの検証結果

2014年3月26日放送のNHK「ためしてガッテン」では、日本体育大学の岡本孝信教授の指導のもと、高血圧に悩む7名の男女に4週間にわたってタオルグリップ法を実践してもらう実験が行われました。

結果は驚くべきものでした。7名中6名の血圧が下がり、平均で13.6mmHgの低下が確認されたのです。特に効果が顕著だった方では、上の血圧が180以上あったのが150台に下がるという劇的な改善が見られました。また、別の参加者では132から111へ、185から152へという大幅な低下も記録されています。

血圧が13.6mmHg下がるというのは、医学的に見ても非常に意味のある数値です。高血圧治療において、収縮期血圧(上の血圧)が10mmHg下がると、心血管疾患のリスクが約20%減少するとされています。タオルグリップ法で得られた平均13.6mmHgの低下は、それを上回る成果と言えます。

血管の柔軟性も改善

タオルグリップ法の効果は血圧の数値だけにとどまりません。番組では、血管の柔らかさを示すFMD(血流依存性血管拡張反応)という指標も測定されました。

FMDは血管の健康状態を評価する重要な指標で、6%以上が正常値とされています。ある参加者の場合、タオルグリップ法を4週間実践した結果、FMD値が1.6%から6.5%へと大幅に改善しました。これは血管が若返り、柔軟性を取り戻したことを示しています。

血管が柔らかくなることは、単に血圧が下がるだけでなく、動脈硬化の予防、心筋梗塞や脳卒中のリスク低減にもつながります。タオルグリップ法は、血管そのものの質を改善する効果があるのです。

効果が出るまでの期間

タオルグリップ法の効果は、早い人で2週間程度から実感できると言われています。ためしてガッテンの検証では4週間で明確な効果が確認されましたが、個人差があることも事実です。

大切なのは継続です。1日10分程度の短時間で実践できる手軽さが、この方法の最大のメリットです。最低でも4週間は続けて、その後も習慣として取り入れることで、持続的な血圧改善効果が期待できます。

誰でもできる?注意すべき人は

タオルグリップ法が適している人

タオルグリップ法は、次のような方に特におすすめです。

軽度から中等度の高血圧の方:収縮期血圧が140〜179mmHgの範囲の方は、タオルグリップ法の良い対象です。

運動が苦手な方:激しい運動が苦手、あるいは体力的に難しい方でも無理なく実践できます。

膝や腰に不安がある方:座ったままでできるため、ウォーキングが困難な方にも適しています。

天候に左右されたくない方:室内で実施できるため、雨の日でも問題ありません。

忙しくて時間がない方:1日10分程度で済むため、忙しい現代人にも取り組みやすい方法です。

実践前に医師に相談すべき人

タオルグリップ法は比較的安全な運動法ですが、次のような方は必ず主治医に相談してから実践してください。

重度の高血圧の方:収縮期血圧が180mmHg以上、または拡張期血圧が110mmHg以上の方は、タオルグリップ法の実践は禁忌とされています。まずは医療機関で適切な治療を受けることが優先です。

心臓病のある方:心筋梗塞、狭心症、不整脈などの心疾患がある方は、運動療法を始める前に必ず主治医の許可を得てください。

腎臓病のある方:腎機能に問題がある場合、血圧管理がより慎重に行われる必要があります。

糖尿病の方:糖尿病と高血圧を併発している場合は、総合的な管理が必要です。

降圧薬を服用中の方:タオルグリップ法と降圧薬は併用可能とされていますが、急激な血圧低下を避けるため、開始前に医師に相談することをおすすめします。

実践中に注意すべき症状

タオルグリップ法を実践中、以下のような症状が現れた場合はすぐに中止し、医療機関を受診してください。

  • めまいやふらつき
  • 激しい頭痛
  • 胸の痛みや圧迫感
  • 動悸や息切れ
  • 吐き気
  • 手足のしびれ

これらの症状は、血圧の急激な変動や、心血管系の問題を示唆している可能性があります。

効果を最大化するために併用すべき生活習慣

タオルグリップ法は補助的な対策

タオルグリップ法は科学的根拠のある優れた方法ですが、あくまでも補助的な対策として位置づけることが重要です。高血圧の根本的な改善には、生活習慣全般の見直しが不可欠です。

食生活の改善

減塩:最も重要なのは塩分摂取量の管理です。日本高血圧学会は、高血圧の方に対して1日6g未満の塩分摂取を推奨しています。まずは現在の摂取量から1〜2g減らすことを目標にしましょう。

DASH食:野菜、果物、低脂肪乳製品を多く摂り、カリウム、カルシウム、マグネシウムといったミネラルを豊富に含む食事パターンです。これらのミネラルは「塩出しミネラル」とも呼ばれ、体内の余分なナトリウムを排出する働きがあります。

適度な飲酒:過度の飲酒は血圧を上昇させます。男性は1日あたり日本酒1合程度、女性はその半分程度に抑えることが推奨されています。

適正体重の維持

体重が増えると血圧も上がる傾向があります。BMI(体格指数)25未満を目標に、適正体重を維持しましょう。体重を1kg減らすだけでも、血圧が約1mmHg下がるとされています。

有酸素運動の併用

タオルグリップ法に加えて、週に3〜5回、1回30分程度のウォーキングなどの有酸素運動を行うと、さらに効果的です。膝や腰に問題がない方は、ぜひ両方を組み合わせてください。

また、「ためしてガッテン」ではインターバル速歩も紹介されました。これは「速く歩く3分」と「ゆっくり歩く3分」を交互に繰り返す方法で、通常のウォーキングよりも高い降圧効果が報告されています。

ストレス管理

慢性的なストレスは血圧を上昇させる要因の1つです。十分な睡眠、趣味の時間、深呼吸や瞑想など、自分に合ったストレス解消法を見つけることが大切です。

禁煙

喫煙は血管を収縮させ、動脈硬化を促進します。高血圧の方は特に、禁煙が強く推奨されます。

定期的な血圧測定

家庭での血圧測定を習慣化しましょう。朝と晩の1日2回、同じ時間に同じ条件で測定することで、タオルグリップ法の効果を客観的に確認できます。測定結果は記録し、定期的な健康診断の際に医師に見せることをおすすめします。

よくある質問と回答

Q1:タオルグリップ法を実践すれば薬をやめられますか

A:医師の判断なしに自己判断で降圧薬をやめることは絶対にやめてください。タオルグリップ法で血圧が改善しても、薬の調整は必ず主治医と相談して行います。降圧薬には血圧を下げる以外にも、臓器保護などの重要な役割があります。

Q2:1日に何回やってもいいですか

A:1日1回が推奨されています。やりすぎは逆効果になる可能性があります。適度な運動と休息のバランスが大切です。

Q3:効果が感じられない場合はどうすればいいですか

A:個人差があるため、効果が出るまでに時間がかかる場合があります。最低4週間は継続してみてください。それでも効果が感じられない場合は、握る力加減が適切かどうか、実践方法に誤りがないか見直してみましょう。また、血圧に影響を与える他の要因(食事、ストレス、睡眠など)も併せて改善する必要があります。

Q4:タオル以外のもので代用できますか

A:タオル以外にも、適切な太さの筒状のもの(トイレットペーパーの芯を複数重ねたものなど)で代用可能です。重要なのは、握ったときに親指と他の指がつかない太さであることです。ただし、専用の器具(ハンドグリップ)を使用する場合は、握力の30%を正確に設定できるため、より効果的です。

Q5:いつ実践するのが最も効果的ですか

A:特に決まった時間はありませんが、リラックスできる時間帯を選ぶと良いでしょう。例えば、夕食後にテレビを見ながら行うなど、習慣化しやすいタイミングを見つけることが継続のコツです。ただし、入浴直後や食後すぐは避けた方が良いでしょう。

Q6:高齢者でもできますか

A:はい、タオルグリップ法は年齢を問わず実践できる運動法です。座ったままで安全に行えるため、ご高齢の方にも適しています。ただし、極端に血圧が高い方や持病のある方は、事前に医師に相談してください。

まとめ:タオル1枚で始める血圧管理の新習慣

タオルグリップ法は、NHK「ためしてガッテン」で紹介され、科学的な根拠に基づいた血圧改善法として注目を集めています。1日わずか10分、フェイスタオル1枚あれば誰でも実践できるという手軽さが最大の魅力です。

その効果のメカニズムは、握る・緩めるの動作によって血管内皮細胞から一酸化窒素が産生され、血管が拡張することにあります。番組の検証では、4週間の実践で平均13.6mmHgの血圧低下が確認され、血管の柔軟性も改善されました。

ただし、タオルグリップ法はあくまでも補助的な対策です。食生活の改善、適正体重の維持、有酸素運動、ストレス管理など、総合的な生活習慣の見直しと組み合わせることで、より大きな効果が期待できます。

重度の高血圧の方(180/110mmHg以上)や心臓病、腎臓病などの持病がある方は、実践前に必ず医師に相談してください。また、降圧薬を服用中の方が薬をやめる際も、必ず医師の指導のもとで行う必要があります。

今日からできる血圧管理の第一歩として、タオルグリップ法を生活に取り入れてみませんか。継続することで、数週間後には血圧計の数値に変化が現れるかもしれません。健康な血管を保ち、心筋梗塞や脳卒中のリスクを減らすために、この簡単で効果的な方法をぜひ試してみてください。

 

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