劇場版「名探偵コナン」は、青山剛昌氏による人気推理漫画を原作とした、トムス・エンタテインメント制作の劇場アニメシリーズです。1997年4月公開の第1作『時計じかけの摩天楼』を皮切りに、2026年公開の最新作『ハイウェイの堕天使』まで全29作品が公開されており、毎年ゴールデンウィーク前後の風物詩として日本中の映画ファンを魅了し続けています。
近年は、2023年公開の『黒鉄の魚影』が興行収入138.8億円を記録してシリーズ初の100億円突破を達成すると、続く『100万ドルの五稜星』『隻眼の残像』も100億円を超え、3年連続で興行収入100億円超えという前人未到の快挙を成し遂げました。安室透や赤井秀一、怪盗キッドといった人気キャラクターを軸に展開される重厚なストーリーと、毎年進化を続けるアクションシーンが、世代を超えて愛されている理由です。
この記事では、2026年最新作までの全29作品を一覧でまとめつつ、見るべき順番、人気ランキング、そして各作品の見どころを詳しく解説していきます。
2026年最新作『名探偵コナン ハイウェイの堕天使』を徹底紹介
シリーズ第29作目となる『名探偵コナン ハイウェイの堕天使(ハイウェイのだてんし)』は、2026年4月10日に全国公開された最新作です。横浜・みなとみらいを舞台に、神奈川県警交通機動隊の白バイ隊員として登場する萩原千速(はぎわら ちはや)が物語のキーパーソンを務めます。
あらすじと見どころ
物語は、コナンたちの目の前を疾走する黒いバイクの暴走事件から幕を開けます。「黒き堕天使(ルシファー)」と呼ばれる謎のライダーを追う萩原千速の前に、2年前のバイク事故と関係する事件の謎が次々と浮かび上がっていきます。
注目すべきは、千速の弟・萩原研二と松田陣平の存在です。すでに作中で命を落としている安室透の警察学校時代の同期2人がどう物語に関わってくるのかが、公開前から大きな話題となりました。「11月7日」という意味深な日付や、警察関係者の因縁が交錯する重厚なミステリーと、バイクアクションを軸にした疾走感あふれる映像が融合した、シリーズ史上最速のバトルミステリーとなっています。
劇場版「名探偵コナン」歴代全29作品一覧表
ここでは、1997年の第1作から2026年の最新作までを公開順にまとめました。タイトル、公開年、興行収入を一目で確認できる一覧表です。
| 作品No. | タイトル | 公開年 | 興行収入 |
|---|---|---|---|
| 1 | 時計じかけの摩天楼 | 1997年 | 約11.0億円 |
| 2 | 14番目の標的(ターゲット) | 1998年 | 約18.5億円 |
| 3 | 世紀末の魔術師 | 1999年 | 約26.0億円 |
| 4 | 瞳の中の暗殺者 | 2000年 | 約25.0億円 |
| 5 | 天国へのカウントダウン | 2001年 | 約29.0億円 |
| 6 | ベイカー街の亡霊 | 2002年 | 約34.0億円 |
| 7 | 迷宮の十字路(クロスロード) | 2003年 | 約32.0億円 |
| 8 | 銀翼の奇術師(マジシャン) | 2004年 | 約28.0億円 |
| 9 | 水平線上の陰謀(ストラテジー) | 2005年 | 約21.5億円 |
| 10 | 探偵たちの鎮魂歌(レクイエム) | 2006年 | 約30.3億円 |
| 11 | 紺碧の棺(ジョリー・ロジャー) | 2007年 | 約25.3億円 |
| 12 | 戦慄の楽譜(フルスコア) | 2008年 | 約24.2億円 |
| 13 | 漆黒の追跡者(チェイサー) | 2009年 | 約35.0億円 |
| 14 | 天空の難破船(ロスト・シップ) | 2010年 | 約32.0億円 |
| 15 | 沈黙の15分(クォーター) | 2011年 | 約31.5億円 |
| 16 | 11人目のストライカー | 2012年 | 約32.9億円 |
| 17 | 絶海の探偵(プライベート・アイ) | 2013年 | 約36.3億円 |
| 18 | 異次元の狙撃手(スナイパー) | 2014年 | 約41.1億円 |
| 19 | 業火の向日葵 | 2015年 | 約44.8億円 |
| 20 | 純黒の悪夢(ナイトメア) | 2016年 | 約63.3億円 |
| 21 | から紅の恋歌(ラブレター) | 2017年 | 約68.9億円 |
| 22 | ゼロの執行人 | 2018年 | 約91.8億円 |
| 23 | 紺青の拳(フィスト) | 2019年 | 約93.7億円 |
| 24 | 緋色の弾丸 | 2021年 | 約76.5億円 |
| 25 | ハロウィンの花嫁 | 2022年 | 約97.8億円 |
| 26 | 黒鉄の魚影(サブマリン) | 2023年 | 約138.8億円 |
| 27 | 100万ドルの五稜星(みちしるべ) | 2024年 | 約158.8億円 |
| 28 | 隻眼の残像(フラッシュバック) | 2025年 | 約147.4億円 |
| 29 | ハイウェイの堕天使 | 2026年 | 公開中 |
なお、2020年公開予定だった『緋色の弾丸』は新型コロナウイルスの影響で2021年に延期となったため、2020年は公開がありませんでした。
初期の名作!第1作〜第10作までの見どころ
シリーズ初期の作品は、派手なアクションよりも本格ミステリー寄りの作風が特徴です。原作ファンが特に高く評価する隠れた名作も多く揃っています。
第1作『時計じかけの摩天楼』(1997)
記念すべき第1作目で、新一と蘭の「赤い糸」の伝説を描いた原点的作品です。建築家・森谷帝二との対決と、爆弾の赤と青の線をめぐるラストの駆け引きは、シリーズ全体の方向性を決定づけました。
第3作『世紀末の魔術師』(1999)
怪盗キッドが劇場版に初登場した記念碑的作品です。皇帝の卵「メモリーズエッグ」をめぐる事件で、ロマノフ王朝の謎とミステリーが融合します。コナンとキッドの不思議な関係性が築かれた起点でもあります。
第4作『瞳の中の暗殺者』(2000)
警視庁捜査一課を狙った連続殺人事件を描いた作品で、犯人を目撃した蘭が記憶喪失となります。土砂降りの中で蘭の名前を叫ぶ新一のシーンは、シリーズ屈指の名場面として今も語り継がれています。佐藤・高木・白鳥といった捜査一課組が魅力を発揮した、屋台骨を変えた1作です。
第6作『ベイカー街の亡霊』(2002)
野沢尚氏が脚本を手がけた異色作で、仮想空間の19世紀ロンドンを舞台にした重厚なミステリーです。切り裂きジャックの正体や、父・工藤優作との共闘、日本の世襲制への風刺など、大人のファンにも刺さる骨太な脚本が高く評価されています。ファン投票では常に上位に名前が挙がる伝説的傑作です。
第7作『迷宮の十字路』(2003)
服部平次と遠山和葉のラブストーリーを軸にした京都が舞台の名作。手毬唄の暗号解読や、仏像に隠されたトリックなど、日本の歴史と風土に根ざしたミステリーが秀逸で、初期屈指の完成度を誇ります。
シリーズ拡大期!第11作〜第20作の魅力
シリーズ中期の作品は、原作の重要キャラクターが続々と登場し、アクション要素が強化されていく時期です。興行収入も右肩上がりで伸び始めます。
第13作『漆黒の追跡者』(2009)
劇場版で初めて黒の組織を本格的に描いた作品として大きな話題を呼びました。アイリッシュという新キャラクターの存在感も光り、シリーズの方向性に大きな影響を与えた1作です。
第18作『異次元の狙撃手』(2014)
赤井秀一が劇場版に本格登場した作品で、東京湾岸を舞台にした狙撃事件を描きます。世良真純の登場や、世界貿易センタービル風の高層ビルでの緊張感あふれる狙撃シーンが見どころです。
第19作『業火の向日葵』(2015)
ゴッホの「ひまわり」をモチーフにした美術ミステリーで、怪盗キッドが大活躍します。芸術と犯罪が絡み合う洗練されたストーリーが魅力です。
第20作『純黒の悪夢』(2016)
赤井秀一と安室透の対決が本格的に描かれた、シリーズの転換点となった作品です。記憶を失った謎の女性「キュラソー」をめぐる切ない物語と、観覧車を舞台にしたクライマックスは衝撃的でした。本作以降、興行収入が一気に上昇カーブを描いていきます。
大ヒット連発!第21作〜第29作のあらすじと見どころ
ここからは近年の人気作を一気に紹介します。100億円超えの大ヒット作品も多数登場する黄金期です。
第21作『から紅の恋歌』(2017)
服部平次と遠山和葉の関係に大きな進展がある、ファン待望のラブストーリー。百人一首と京都の謎が絡み合う美しい仕上がりで、平次の幼なじみ・大岡紅葉も登場します。
第22作『ゼロの執行人』(2018)
「安室透を100億の男にする」というムーブメントを生み出した社会現象作品です。公安警察として活動する安室透の正義と、真実を追うコナンの正義が衝突する重厚なドラマと、ラストの大規模カーチェイスは、劇場版のスケールを次のレベルへ引き上げました。
第23作『紺青の拳』(2019)
シンガポールを舞台にした初の海外編で、空手家・京極真と怪盗キッドが大暴れする派手なアクション作品です。マリーナベイ・サンズを舞台にした圧巻のクライマックスは必見です。
第24作『緋色の弾丸』(2021)
赤井ファミリーが集結する豪華な作品で、4年に一度のスポーツの祭典「WSG」を舞台に、超電導リニアでの誘拐事件を描きます。羽田秀吉や羽田浩司の登場も大きな話題を呼びました。
第25作『ハロウィンの花嫁』(2022)
警察学校組(安室透・松田陣平・萩原研二・伊達航・諸伏景光)の絆を描いた感動作。佐藤・高木両刑事の結婚式から始まり、首輪爆弾の恐怖と、過去の連続爆破事件の真相が交錯する重厚な物語です。警察学校組ファンには必見の作品となっています。
第26作『黒鉄の魚影』(2023)
シリーズ初の興行収入100億円超えを達成した記念すべき作品。八丈島近海の海洋施設「パシフィック・ブイ」を舞台に、黒の組織に捕らえられた灰原哀を救出するコナンの活躍が描かれます。灰原哀ファンにとってはたまらない仕上がりで、最終的に138.8億円という大ヒットを記録しました。
第27作『100万ドルの五稜星』(2024)
函館を舞台に、怪盗キッドと服部平次が激突する豪華絢爛な作品。新選組ゆかりの宝をめぐるミステリーに加え、キッドと工藤新一に関する重要な真実が明かされ、社会現象級の大ヒットに。興行収入158.8億円はシリーズ歴代1位を記録しました。
第28作『隻眼の残像』(2025)
長野県警の大和敢助が初の主役級として登場した作品。八ヶ岳連峰を舞台にした雪山サスペンスと、毛利小五郎の警視庁時代の同僚が絡む重厚なストーリーが好評を博し、興行収入147.4億円を記録しました。降谷零や諸伏景光の過去も交錯する、ファン待望の作品です。
歴代興行収入ランキングTOP10
ここでは、興行収入から見るコナン映画のランキングを紹介します。2026年4月時点での順位は以下の通りです。
| 順位 | タイトル | 公開年 | 興行収入 |
|---|---|---|---|
| 1位 | 100万ドルの五稜星 | 2024年 | 約158.8億円 |
| 2位 | 隻眼の残像 | 2025年 | 約147.4億円 |
| 3位 | 黒鉄の魚影 | 2023年 | 約138.8億円 |
| 4位 | ハロウィンの花嫁 | 2022年 | 約97.8億円 |
| 5位 | 紺青の拳 | 2019年 | 約93.7億円 |
| 6位 | ゼロの執行人 | 2018年 | 約91.8億円 |
| 7位 | 緋色の弾丸 | 2021年 | 約76.5億円 |
| 8位 | から紅の恋歌 | 2017年 | 約68.9億円 |
| 9位 | 純黒の悪夢 | 2016年 | 約63.3億円 |
| 10位 | 業火の向日葵 | 2015年 | 約44.8億円 |
注目すべきは、近年作が上位を独占している点です。2018年の『ゼロの執行人』以降、人気キャラクターを軸にした作品作りが定着し、リピーター文化が根付いたことで興行収入が一段階上のレベルへと跳ね上がりました。
初心者必見!コナン映画のおすすめ視聴順番
「29作品もあるけど、どこから見ればいいの?」という方のために、目的別のおすすめ視聴順を紹介します。
パターン1:王道の公開順
最もおすすめなのは公開順での視聴です。各作品は1話完結ですが、登場人物の関係性や伏線はシリーズを通じて積み重なっているため、第1作から見ていくことでキャラクターの背景が自然に理解できます。特に黒の組織関連の物語は、時系列で追うことで深く楽しめます。
パターン2:人気作から厳選
時間がない方は、興行収入TOP10やシリーズ転換点となった作品を中心に観るのがおすすめです。具体的には『瞳の中の暗殺者』『ベイカー街の亡霊』『迷宮の十字路』『純黒の悪夢』『ゼロの執行人』『黒鉄の魚影』を観ておけば、シリーズの魅力を体感できます。
パターン3:推しキャラ別
特定のキャラクターのファンなら、登場作品をピックアップして観るのも楽しい方法です。
| 推しキャラ | おすすめ作品 |
|---|---|
| 怪盗キッド | 世紀末の魔術師、銀翼の奇術師、業火の向日葵、紺青の拳、100万ドルの五稜星 |
| 服部平次 | 迷宮の十字路、から紅の恋歌、100万ドルの五稜星 |
| 赤井秀一 | 異次元の狙撃手、純黒の悪夢、緋色の弾丸 |
| 安室透 | 純黒の悪夢、ゼロの執行人、ハロウィンの花嫁、ハイウェイの堕天使 |
| 灰原哀 | 天国へのカウントダウン、漆黒の追跡者、純黒の悪夢、黒鉄の魚影 |
| 警察学校組 | ハロウィンの花嫁、ハイウェイの堕天使 |
名探偵コナン映画はどこで見られる?配信サービスまとめ
歴代のコナン映画は、毎年最新作の公開時期に合わせて、各種動画配信サービスで期間限定配信されることが多いです。
2026年4月時点では、Amazonプライム・ビデオとHuluが最多の28作品を配信予定で、特にAmazonプライム・ビデオは30日間の無料体験があるため、一気見にも最適です。そのほか、U-NEXT、DMM TV、ディズニープラス、Netflix、dアニメストアなど、複数のサービスでも順次配信が行われています。
ただし、配信状況は時期によって変動するため、視聴前に各サービスの最新情報を必ず確認することをおすすめします。最新作の劇場上映と並行して、過去作の予習・復習を楽しむのもコナン映画の醍醐味です。
まとめ:コナン映画は2026年も止まらない快進撃
劇場版「名探偵コナン」シリーズは、1997年から始まり、2026年で29作品・累計観客動員数1億人超えという偉業を達成した、日本映画史に残る大ヒットシリーズです。本格ミステリーから始まり、人気キャラクターの掘り下げ、社会派ドラマ、海外編、さらにはバイクアクションまで、年々進化を続けるその柔軟性こそが、長く愛されている最大の理由でしょう。
最新作『ハイウェイの堕天使』では、警察学校組の物語がさらに深掘りされており、4作連続100億円超えの達成も期待されています。これまで観たことがない方は、ぜひこの機会に名作の数々をチェックして、毎年4月の劇場公開を一緒に楽しみましょう。これからも進化し続けるコナンワールドから目が離せません。

